オーストリアIrrsee(イラーゼー)湖

オーストリアIrrsee(イラーゼー)湖での釣果
5月16日、ドイツ、ニュルンベルグでの展示会が終わり、車を借りたわれわれは一路釣り目的地のオーストリアへ移動。
事前のNetでの調査によれば、ドイツでの釣りはライセンスがないとできない。
潜りで釣っていて見つかった時には、非常に高額な罰金と非情な罰則があるらしい。
ライセンスを取るのは車の免許証を取るのに匹敵するくらい難しいらしいと書いてあった。
隣国オーストリアへは同じEU圏内で自由に出入りできるし、比較的ライセンス取得が簡単らしい、オーストリアで今回は釣りに挑戦することにした。
その日のうちにザルツブルグ郊外のMondsee(モンゼー)湖に到着。翌日17日早朝に釣り情報を得ようと宿泊場所のオーナー(だと思う)にいろいろ聞く。
このオーナーと思われる人物が釣った1m近いパイクを持った写真が朝食のレストランにあったので、聞いてみたかったのだが、英語がうまく通じず、とりあえず、釣り具屋の場所を教えてもらい、釣りライセンスの取得などの情報収集に動いた。
モンゼー湖付近の観光案内で釣り情報を得ようとしたが、この湖の釣り解禁は6月1日とのこと。
あなたたちが来月までいられないのなら残念ですね、といわれ、せっかくここまで来たのにだめなのかとがっくり来ていたときに、もしかしたら、近くにあるイラーゼー湖だったら今釣りができるかもしれないといわれ、だめもとでそこに行くしかないとわれわれは車を走らせた。
イラーゼー湖はモンゼー湖から約10kmほど離れた小さな湖で、とりあえずそこの観光局で釣りライセンスの情報を聞いた。
彼らが言うには、ライセンスをこの町のTrafik(Kioskのようなところ)で入手すれば外国人でも釣りはできますよとのこと。
やったー !!!
今月でも釣りができるんだ!! それだけで超嬉しくなり、Trafikで、ライセンスと1日釣りパスを申請。
釣りライセンスは1年間オーストリアで有効な許可証が手に入り、とりあえず、1年ライセンスと1日釣りパスを取得。


今度は釣り場の情報。
これは車を走らせて実施に釣りをしている人たちに聞くしかない。
釣り許可証があっても、勝手に人の所有している土地に入り込んで釣りをすることはできない。
どこがしていい場所で、どこがしてはいけない場所なのか、さっぱり見当がつかない。
車を走らせているときに、これから釣りに出ようとしている人がいたのでその人を捕まえて聞いてみた。
彼が言うには、(オーストリア人は英語がなかなか通じないので、察するしかないのだが)パスがあればこの湖周辺はどこでも釣っていいとのこと。
ボートを借りたいのなら、ここがいいとボートハウスまで教えてくれた。
教えてもらったボートハウスまで行ってみた。

オーナーの女性は明日の朝までボート(手漕ぎ)は使っていいから、鍵は所定の場所において行ってねと見ず知らずのわれわれにボートハウスの鍵を預け、オーナーは勝手にご帰宅。
これってなんなの?? と思いながら、とりあえず船を漕ぎだす。
気温は8度。今まで40度のタイにいたわれわれには、耐えがたい気温ではあったが、釣り1日パスを購入したのだからとにかく釣らなければ!! と思うのだが、天気予報では17-18日はオーストリアにはストームが来るとの予報通り、強い風と時々来る雨で、われわれはすっかり冷え込んでしまった。
手漕ぎの船は強風にあおられ、思うように目的の場所に辿りつかない。
手はかじかんでルアーにラインを通せない。
雨で体はびしょびしょ。
最悪の状態ではあるが、せっかくここまできたのだから、しかも1日パスの時間は限られているのだからと力を振り絞って投げ続ける。
BKKから持ってきたルアーはトラウト用のルアーで、この湖には使えそうもない。
しかもわれわれが用意してきたラインはトラウト用の超細2.5ポンドライン。
わずかに持ってきたスプーンと現地調達したミノー、極細ラインで勝負するしかない。
湖の真ん中あたりでは魚の跳ねが見えるが、カープ系の魚だろう。
ルアーに反応する魚はいるのだろうかと模索しながら投げ続ける。
と、そのとき田口のロッドに何かがかかった。

何? と聞いても姿が見えないのでわからないが、確かに竿のしなりと竿先の動きで魚が付いているのはわかる。
2.5ポンドのラインでのやりとりは繊細極まりないのに竿はU字を描いている。
引き寄せてきた魚の顔は、アヒルのようなくちばしをもった茶色のパイク、くちばしにきれいにスプーンがかかっている。
私の胸はドキドキ、タモもないのにどうやってあげよう。
田口はペンチでエラを挟めば上がるという。
ペンチを探しているうちにもなんどかドラグが出る音が聞こえ、パイクが暴れている。
暴れている全長が見えた。
60cmはある薄茶、深緑系の細長い体、その顔はわれわれが見慣れているチャドー、バラとはほど遠いアヒル顔の魚。 やっとペンチを手にしたときに、首を振ってパイクは針を振り切って逃げてしまった。
そのあと田口にもう1度あたりがあり、私にもあたりがあったのだが、ついにその日は再びパイクの顔を見ることができず、カメラに収めることもできず、夕方からは雨に変わって今度は雹(ひょう)まで降ってくる有様で、あまりの寒さに耐えきれずやむなくその日の釣りを終了した。
その日の夜、この村にあるたった2件だけのレストランのうちの1件に食事をしに行った。


レストランマネージャーの女性は、われわれが釣りに来た日本人であることをすでに知っていた。
Trafikで釣りパスを売ってくれた女性が、この寒空に東洋人が釣りに来ていると村の人たちに話したらしい。
パイクはオーストリア語でヘイトというらしい。
私の主人は何年もこの湖で釣りをしているけどヘイトにはお目にかかったことはないわ、あなたたちはBeginners' Luckね!といわれてしまったが、ほんとうにパイクの顔を見られたことだけでも喜ぶべきことなのだろう。
2日め、本来ならば釣りは1日だけと決めていたのだが、どうしても昨日の悔しさとなにも証拠を残せない心残りがあり、再び湖に出る決意をし、再度1日パスを調達、昨日に引き続き小雨と風の極寒のイラーゼー湖に田口と私は手漕ぎボートで繰り出した。
相変わらず寒く、セッティングをするのも手がもつれる。
それじゃ始めるかと手に息を吹きかけて1投目、いきなり私の竿に何かがhit。大きい感じではないが、なんだろう?藻にはいられないようにテンションをかけて引き寄せる。釣れたのはパイク?ではなく、Karpfenという鯉の一種。40cmくらいのかわいいサイズだったが、ヨーロッパではじめての魚、嬉しかった。使用したのはDeep diving系のミノー。 それから間もなく田口にもあたりが。約40cmの黄色がかったカープの一種(名前は不明)、タイのカスープににた魚。使用ルアーはゴールドのスプーン。鯉もルアーで釣れるんだ。二人とも今日は幸先がいいね!! とわくわくして、湖の周りの芦に沿って投げ続けたが、結局それ以後二人ともあたりはなく、約2時間後雨はさらに激しくなり、われわれのオーストリア釣りは終了した。


初めてのヨーロッパでの釣り、また来れるんだろうか?
もし来れたら、もう少しあったかい時期にもう一度パイクの顔を見たいねと車の中で話しながら田口と私はオーストリアを後にした。
Mokoley
草間
